日本語が、大好きです。(Sorry, Japanese Only.)
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煙草を貰うのが好きだ。

普段は煙草を吸わないが、たまに人に貰って煙草を吸うことがある。飲みの席が盛り上がり、会話のための会話をひたすらに重ねる競技を楽しんでる時や、クラブでお酒と音楽にゆらゆら身を任せているときに、人の話や音楽を聞くためのチェイサーとして、灰を落としたり赤い光を灯したり紫煙をくゆらせたりする。

とは言っても、実は煙草そのものより、煙草を貰う行為が好きだったりする。きっと煙草をねだれる/貰える関係性を確認して安心するのだろう。きょうび煙草だって安くはない。嫌いな相手に煙草は差し出さない。少なくとも嫌われてる訳じゃないと、言葉でなく確認できる手段は、少し、嬉しい。こーめちゃん、なおちゃん、damzaくん、わたなべさん、さかなちゃん、佐々木さんあたりにはよく貰っている。感謝ばかりだ。

そんな僕もたまには自分で煙草を買ったりもする。単独行動で煙草を貰うあてが無かったり、貰ってばかりでもアレなので、自分で用意したりする。

ところがここが問題なのだ。僕はコンビニで煙草がスマートに買えない。銘柄がわからないから、どれを買ったら良いのかわからないのだ。

普段から煙草を吸ってるおじさんなら、スッと入ってきて店員に『メビウス・メンソール』とか言うのだろう。そんな煙草があるのかは知らないが、きっとあるのだ。だっておじさんは普段から『メビウス・メンソール』を吸ってるのだから。たとえそのときの店員が留学生の朴さんで『へ?』とか答えられたって動じない。だっておじさんは銘柄をしってるから。あるから。良く探せよ朴さん、それは探せば必ずみつかるのさ。とか言えるんだ。カッコいい。ハードボイルドである。

僕はこうはいかない。銘柄を知らない僕は『メビウス・メンソール』があるかどうかすら知らないのだ。朴さんに『へ?』なんて言われたらすぐキョドる。無いのかな『メビウス・メンソール』、あ、『メビウス・ライト』かな?そう言い直すと、パクパクさんの目がますます泳ぎ出す。『この人は何を買いにきたのだろう』みたいな感じになってくる。あっ!『メビウス』の発音かな?『メーヴィウス!』とか言うのかな?違う?これはいけない、僕はハードボイルドになれない。これじゃ僕は半熟英雄だ、いや、もはや温泉卵以下、生卵だ!!おひとり様ひとパック限定だ!!昼下がりに昨日の残りを鼻歌混じりに卵とじがせいぜいなのだ!うわわわわわーん!ガシャーン(自動ドアに衝突する音)


良い香りのする、珍しい煙草を吸ってるひとも居る、あれもカッコいいし『メビウス・メンソール』以上に買い方が判らない。もはやあれはコンビニでは売ってないだろう。きっと、繁華街の路地裏でひっそりと続いてる小さな煙草屋で買うのだ。何時から何時までやってんのかわかんないような、店員がおばあちゃんと柴犬しか居ない様な店で買うのだ。
そんな店ではもはや言葉も要らない。お店に顔をだすだけでおばあちゃんがテレビを観ながらおじさんを一瞥して『良い香りのする煙草』をスッと出す。おじさんはお代をおいて出て行くのだ!!くそう!!かっけえ!!かっけえ!!(バンバンバン)。もう、僕には太刀打ち出来ない領域だ。

「いい匂いのする煙草下さい」
「ワン」

だめだ、致命的だ。銘柄判らないのは致命的過ぎる。あれじゃ店員さんだって何を出したらいいか判らない。むしろ日本語を解して居たかも疑問だ。

僕が「かっこよく煙草を買う日」はまだ先なのだろう。もはや不惑を越えた僕にそんな日が来るのだろうか。ただ、暫くは人に煙草をねだる日が続きそうである。

「煙草ちょうだい」

「ワン」


(煙草差し出す)



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