日本語が、大好きです。(Sorry, Japanese Only.)
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 金曜日と言えば「T.G.I.F」。つまり「The god is Friday」であり「神様は金曜日に住まわる」という事。花の金曜日の語源だと、NHKの舎川アナウンサーが言っていたなんていう事実は全く無い。実際のトコは「Thank God it's Friday」だそうで、僕はよく知らないんですけど、細君やchakiさんから聞くところによると、アメリカとかでは一般的に使われる言葉だそうな。

 「The god is Friday」は単に僕の勘違いだだが、これを調べるとまず「金曜日」がgoogle投置網に引っかかり、さらに「13日の金曜日」がひっかかる。「13日の金曜日かー、そんな映画あったなあー」となんとも気軽な気持ちでそれをクリックすると、そこには僕の知らない面白い世界が広がっていた。

 13日の金曜日といえば、湖畔のキャンプ場にホッケーマスクを着けた筋骨隆々の殺人鬼ジェイソンが、あの手この手で若者に鉄槌を食らわすスプラッター映画だ。僕はこのシリーズをただの一つも観たことが無いが、これぐらいは分かる。たぶん一般的な知識もこれぐらいにとどまるだろう。しかしさすがはgoogle、いやwikipedia。そこには僕たちが知らないジェイソンの秘密が余すことなく記載されていた。例えば、ジェイソンのトレードマークであるホッケーマスクが当初は無かったとか。しかしそんな小ネタ以上に僕の目を釘付けにするのが、シリーズ全体を通したプロットだ。「13日の金曜日」それは、図らずも大人気となった殺人鬼がプロット迷子を繰り返し続けたシリーズだったのだ。

 13日の金曜日。1作目はクリスタルレイク近辺の殺人事件が描かれる。そこには溺死した少年とその母の悲哀が描かれている(と思われる)。そして「完結編」と銘打たれる4作目まで、ジェイソンは殺戮の限りを尽くす。若者たちに逆に退治されるまで。ここまではいい、ここまでは普通の話だ。スプラッタ映画のプロット持ってきて「普通の」というのもなんだか変な感じだが、ともかく普通の話なのだ。

 5作目「新・13日の金曜日」からがすごい。ここではどうやらジェイソン以外の「新たな殺人鬼」を模索したらしく、ジェイソンでは無い殺人鬼が登場した。過去形になってしまっているのはこの話、以降の6作目でもう無かった事になってしまう。結局ジェイソンの人気が大きかったのだ。みんなあのジェイソンを待っていたのだ。しかし、ジェイソンは既に死んでしまっている。考えた末なのだろうか、6作目では落雷で、7作目では超能力でジェイソンは生き返らせられてしまう。寝てたのに。そりゃあ怒り心頭である。

 8作目はさすがに舞台設定にマンネリを感じたのか、ジェイソンはNYに乗り込む。もはやお約束の様に高圧電流で起こされたジェイソンは、豪華客船に乗りNYにたどり着く。そう「ジェイソンNYへ行く」だ、前の年に「星の王子ニューヨークへ行く」があるのだが、それと関連するかどうかは解らない。とにかくNYで大暴れなのだ。エンパイアステートビルにも上ったのだろうか。自由の女神を殺害したりしたのだろうか。9作目ではジェイソンは心臓のみが生き残り、他人の身体に乗り移って復活したりする。もはや人外である。いや、今までも十分人外なのだが。なんか「それ、アリなんだ」感が出てくる。乗り移りができるなら今までだって乗り移れば良かったじゃないか。

 そして10作目。もうこうなればやけくそだったのだろう、ついにジェイソンは冷凍保存され、宇宙に飛び出す。思わず感嘆と共に「なんでも有りだな」という言葉が出てくる。宇宙に飛び出して、レーザーで殺戮をしたりするのだろうか。無重力殺人にいそしんだりするのだろうか、wikipediaには「メタルジェイソン」なんて言葉も飛び出していてまさに「なんでもあり感」は最高潮である。ていうか、この辺になってくると日付が13日の金曜日だったのかどうかも怪しい。というか、宇宙に出た時点で明確な日付の概念は無い。地上のどの地点と時間軸を合わせるかだけだ。ジェイソンはどんな気持ちだろう「もう金曜日でも無いじゃん」とか思っていたのかも知れない。いやきっとそう思ったに違いない。

 まるでプロットの海をさまようかの様にプロット迷子を繰り返した「13日の金曜日」。当然この後が気になるのだが、実はこの話はここまでである。「13日の金曜日」は2009年にリメイクという形で「1作目からやり直し」をしている。そう、プロット迷子の末ジェイソンは「振り出しにもどった」のだ。そりゃあ、宇宙まで行っちゃったら次は無いだろう。なんでなのかは解らないが「宇宙出ちゃったら次無いよ」っていうのはなんとなく解る。結局ジェイソンは、今までのことを全部無しにして、再スタートをすることになったのだ。

 むちゃくちゃな設定やストーリーをさんざん引き回され、ニューヨークに飛ばされ宇宙に飛ばされ、メカジェイソンにまでなって、やっと元のクリスタルレイクの湖畔にたつことができたジェイソンは、きっとこう思ったに違いない。


「Thank God it's Friday」



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