「冲方丁/マルドゥック・スクランブル」読了。前回「ゼロ年代SF傑作選」でのスピンオフを読んでおもしろかったので。禁じられた科学技術をつかって死の淵から生還したバロットが、ネズミ型万能兵器ウフコックと、ドクターの助けを得ながら、巨大企業オクトーバ社に立ち向かう。っていう話。普段読まないんだけどSFを読んでみたくて読んでみた。 SFなので、全体的に流れる謎的なものは無く。その代わり、キャラクタの魅力とアクションでズイズイと読ませます。っていうか、こういうの読んだこと無いから新鮮!ウフコック、バロット、ボイルド、キャラクタがしっかりしていていいですね。僕はドクターが好きです。 ただ、読み終わって冷静になると、なんとなく書きぶりの配分というか、ペースがマチマチの印象。描きたかったから描いたんだと思うけど、カジノのシーンが長すぎる。そしてそんなに重要な割には導入部がなんとも軽すぎる印象。そして分冊のタイミングが変(特に1巻と2巻)。読んでいるときには全く気にならなかったのですが、終わってみると「良かったからこそ」気になるなあ。 ただもちろん、おもしろい小説であることに違いは無いです。SF好きにはおすすめたい。 ツイート Recent Entries from Same Category
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