まだ10代の頃、働き出してからエッセイをいくつか読むようになって、ビートたけしと西原理恵子のエッセイをよく読みました。特に「サイバラ式」は「まあじゃんほうろうき」で鼻血を出している西原が、実はこういう人だった。しっかりした人だったというのが分かって、とても印象的だった。 その西原理恵子が2008年に出した「この世でいちばん大事な「カネ」の話」の新装版。なんで新装版が出たのかは帯に書いてあります。これまた西原らしい。内容は、まあその西原が四国から出てきて、お金を稼げるようになるまでの自伝と、その時々で周りに居た人のお金にまつわる悲喜交々を淡々と説明している。 すごいなって思ったのが、「貧乏は病気の様なもので、抜け出したくても抜け出せない」だとか、西原の父が酒を飲んでは母に暴力を振るっていただのかなりエグイ話まで書いてあるのに、すべての文章に「ふりがな」がふってある。冒頭に「子供に読んで欲しくて書きました」とは書いてあるんだけど、どの年齢までを想定したんだろうか。小学生まで視野に入っているとしたら、僕は賛同するべきかしないべきかから迷ってしまう。ただ、その覚悟はあって書いただろうなあ。戦慄するし、おっかない。 「子供に読ませたくて」って書いてあるけど、僕らも読んだ方が良いだろうなあ。世の中は不条理だしうまくいかない事も多い。でもその上でどうやって生きるべきなのかが書いてある様に思う。努力の仕方というか。 ツイート Recent Entries from Same Category
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